2008年04月18日

ヴィンセント・ストラウスさん来日

ここ数日、たくさんの方からお叱りと激励とご提案をいただきました。
本当にありがたいことで改めて感謝いたします。

さてさて、弊社が「かいたくファンド」に組み入れているコムジェスト(Comgest SA)のエマージング・ファンド(Magellan)のファンドマネジャーであり、共同経営者でもあるヴィンセント・ストラウス(Vincent STRAUSS)氏が来社され、お話を伺うことができました。

<以下インタビューのポイント>
1.2007年は危険な頭文字が並び、複雑な金融商品が跋扈した年であった。
AAA,SIV,CDO,LBO,VAR
⇒2008年は質(Quality)からわかりやすさ(Simplicity)への逃避が起こる。
投資は「基本」へ回帰する。

2.エマージング市場のデカップリング(経済の非連動性)は、神話か現実か?
⇒経済は、デカップリングする可能性はある。
・エマージング諸国は94〜95年の債務者の立場から、現在では明らかに債権者となっている。
・アジア、南アフリカ、南米ではその地域同士でのビジネスが発展している。
例えば、シティグループのサブプライム危機は、南米では関係ない。
・サウス-サウスビジネス(南と南のビジネス)は成長し続ける。
例えば、南米産のコーヒーや大豆を中国が消費している。これはサウス-サウスビジネスの典型だ。
⇒しかし、株式市場に関しては、デカップリングは神話にすぎないだろう。
・すべての資産クラス;土地・建物、素材、OECD加盟国の株式、エマージング市場の株式は強気相場の影響を受けていた。
・米国や欧米市場の急激な調整が、エマージング市場には大きな影響を与えないとするのは、軽率な考えだ。
・最も重要な点は、エマージング諸国に暮らす中産階級の貯蓄率は高いが、それは投資に向かわず銀行預金にとどまったままであり、エマージング市場に投資されているおカネは先進国から来ているということだ。

3.2008年のエマージング市場のマクロ経済
⇒欧米の銀行救済は、世界経済の通貨再膨張を加速させる。
⇒長期金利、リスクプレミアムは2008年は上昇する。
⇒エマージング市場の成長は依然高い。
⇒天然資源への需要に強いプレッシャーが続く。
水、エネルギー、農産物、鉱物資源

4.2008年の市場の主要テーマ
⇒主要テーマは強いインフレ対策
世界経済の1980年からのディスインフレ(インフレ率の低下)は2003年の中頃を境に、インフレに転じている。これは重要な転機だ。インフレにどう対応していくかはエマージング市場だけではなく世界にとって重要なテーマだ。

⇒エネルギー需要と代替エネルギーの需要の増加

⇒都市化と生活水準の向上
中産階級の増加による生活水準の向上が持ち家需要を増加させる。

⇒価格決定力の変化
米国に端を発した信用収縮により、企業への貸し渋りがおこっている。それを乗り越えて生き残りが出来るのは資金力を持った企業

等など
(詳細はまた改めて、ホームページに掲載します。)

話をしていて印象的だったのは、コムジェストがインフレをすごく意識していることでした。だからこそインフレに強い銘柄(インフラストラクチャー、公共サービス分野など)でポートフォリオを構築している。

しかし、理知的なファンドマネジャーというよりも、ブルドーザーのような大きな体でマシンガントークを浴びせる「青い目をしたおっちゃん」に私は全く質問をする隙を与えてもらえませんでした。
(1時間半、猛烈にしゃべりまくって帰った。)
まるでフランス版澤上篤人です。

次回はもっとゆっくり来てもらいたいですね。
そして、そのときは我われ機関投資家だけではなく、セミナーを開催して、厚みのあるファンドマネジャーの凄さをみなさんにも味わってもらおうと思います。

そのときはブログでも告知しますのでお楽しみに!

<業務連絡>
かいたく丸に乗り込んでいるファンド仲間の方々へ
出航は4月22日(火)です。
4月21日(月)までのシードマネーの援軍、待ってますよ〜!




帆船

kaitaku_asset at 13:55コメント(8)トラックバック(0)運用   この記事をクリップ!

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by kaitakunaiwa    2008年04月18日 23:41
不毛な議論と断じていらっしゃいますが、コストの二重取りに対して明確な答えがないんだと思います。目利きの力にお金を払うのがFoFじゃないのかしら。
世界にはトップ水準のそして経験豊かなFOFのゲートキーパーが山ほど居るけどあななたちってそんなにファンドオブファンズのプロなのかしら??そのあたり説得ある説明ははどのようにして頂けるのかしら。私の大切なお金の運用先として・・・・
2. Posted by ドクター・イエロー    2008年04月19日 09:10
kaitakunaiwa さんへ
 私はコアはインデックス(主に海外ETF)、サテライトにアクティブファンド+個別株という方針で資産運用しているので、信託報酬そのものをインデックスファンドと比較すると高いとは思います。

 ただし、かいたく投信の場合、海外のファンドを(さわかみ以外)卸売り価格で購入して、個人投資家に小売価格で売っていると言えます。しかも、ノーロードの分、現地の個人投資家が購入するより安く、日本の個人投資家が買えるのですから、良いのではないでしょうか?

 キャピタル世界株式ファンドは野村證券で個人でも買えますが、購入時手数料率(税込) 3.15 % 信託報酬及び監査報酬(税込) 1.69 % とかいたく投信より高いですし、純資産資産が増えても、信託報酬が減ることもありません。
 
3. Posted by ドクターイエロー    2008年04月19日 09:17
 ちなみに、年金積立用ファンド(インデックスファンドが多い)の機関投資家向け(外国株式インデックスで0.3%ぐらい)と個人投資家向けの信託報酬(0.8-1.0%ぐらい)の差も相当ありますが、それでも売れています。

 かいたく投信のようなFoFは「コストの二重取り」ではなく、普通の小売業のマージンとして考えるべきものです。

4. Posted by ドクター・イエロー    2008年04月19日 09:22
 話題が少し変わりますが、海外と日本の信託報酬差はアクティブファンドよりインデックスファンドの方が大きいです。
 かいたく投信さんには、日本の各種年金積立用インデックスファンドに投資するFoFも作って欲しいですね。信託報酬0.3%で仕入れて、0.5%ぐらいで売ってくれるなら、海外ETFを売って、乗り換えたいですね。


5. Posted by heduka    2008年04月19日 11:22
なるほど、それは新しい論点ですね>年金積立用インデックスファンドに投資するFoF
私は確定拠出年金企業型でインデックスファンドに積立をしていますが、会社の都合によりかなり積立金額が制限されている状況ですので。
6. Posted by もりくみ    2008年04月19日 22:22
ドクター・イエローさんのコメントで、
かいたく投信は「コストの二重取り」にはあたらないということを、「卸売価格で購入し小売価格で提供しているようなもの」という表現で説明してくれましたが、とてもうまいたとえですね。
大変わかりやすく、なるほど〜と思いました。ありがとうございました。
7. Posted by もりもと    2008年04月20日 10:00
せっかくストラウス氏の記事を載せたのに、コメントが・・・
やれやれ。
ドクターイエローさんがコメントしてくださったのに付け加えますと、欧米の個人投資家が購入する場合、コムジェストのヨーロッパファンドで、購入手数料3%、信託報酬1.75%。エマージングで購入手数料3.25%、信託報酬1.75%となっています。
それらを1.05%(税込)で卸してもらい、販売手数料なしの信託報酬0.735%(税込)で提供してます。
あと、そもそも我々がプロかどうかは、少なくとも投信ライセンスをくれたお役所は、そう判断してくれているようですね。
8. Posted by たかやん    2008年04月20日 12:58
記事を拝見して、コムジェントのファンドにおける金融関連への比率が低く感じるのが納得いきました。

わたし自身の感覚として他のファンドでは金融関連への比率が高いものが多いと漠然と感じていました。
ストラウス氏のご発言には更に理論も加わっているので、ますますこのコムジェントのファンドのファンになりました。

組み入れファンドの生の声を積極的に公開して頂けるのは大変ありがたい事です。

コメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価:  顔   星
 
 
 
Profile
Recent Comments
Recent TrackBacks
最新記事
Categories
Archives
  • livedoor Readerに登録
  • RSS
  • livedoor Blog(ブログ)